自立支援医療制度(精神通院医療)について、実際に申請して利用した私の経験談を紹介!






(2019/11/27 追記、再構成)

私が【うつ病パニック障害】で病院に通うようになってから病気について色々とネットで調べていたとき、偶然見つけた『自立支援医療制度(精神通院医療)』

「精神通院医療の継続治療による医療費の軽減を図るための制度」なのだそうです。

何だか難しい表現ではありますが、要は「うつ病などの精神疾患で通院する人の医療費を軽減してくれる制度」という非常に有り難い制度なのです。

今回はその『自立支援医療制度(精神通院医療)』について私が実際に申請し、利用した経験をもとに私が説明できる範囲で、この制度を紹介してみたいと思い、こうして記事にしてみました。

この記事が、うつ病や統合失調症等々の精神疾患で悩まれている方の参考になれば、大変嬉しく思います。

1人でも多くの方がこうした制度があることを理解し、活用すべきものは活用できるような社会になって欲しいとも願っています。

興味のある方は、どうぞ最後までお読みいただければ幸いです。

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自立支援医療制度について

まず始めに、そもそも「自立支援医療制度(精神通院医療)」って何なの?というところから説明してみたいと思いますが、一応「厚生労働省のHPリンク」も貼っておきますので、時間のある時にでもお読みください。

私の文章より絶対的に正しい表現であることは間違いありませんし、自立支援医療制度の概要などについても記述があるため、全体像を知る意味でも良いと思います。

厚生労働省のHP ➡️ 自立支援医療 |厚生労働省


自立支援医療制度(精神通院医療)とは?

まず、この制度の対象は「うつ病や統合失調症などの精神疾患であること」「入院せずに行われている通院治療であること」でなければなりません。

要は「精神疾患かつ通院による継続的な治療が必要」な方であれば、申請・認定されることで利用できる制度ということになります。

そしてこの自立支援医療制度(精神通院医療)が利用できるようになると、病院及び薬局における医療費負担が「所得に応じて軽減される」という仕組みになっており、そうすることで経済的不安を軽くして、治療への専念につなげることが出来るようになるのです。


ちなみに軽減される医療費負担は下表のようになりますが、私のような一般的なサラリーマンの年収であれば「病院・薬局での自己負担割合が3割から1割に」「毎月の病院・薬局での合計支払の上限額が1万円」になると思われます。

各自、みなさんが如何ほどの前年度年収があるかで負担額が変わるため、下表を参考にしていただければ自分の区分がお分かりになるのではないでしょうか?


自立支援医療制度(精神通医医療)の申請方法

この制度の主体は各都道府県なのですが、窓口は各市区町村となるようです。

私の場合は近所の「保健センター」となっていましたが、多くの市区町村では役所の「障害福祉課」などが窓口となっているみたいです。

ご自分の住所における窓口については、ネットで「〇〇市(区、町、村)自立支援医療制度」と調べれば検索されると思いますので、ぜひ試してみてください!


そして実際の申請については、下表を参考に書類を準備して各市区町村の窓口に赴くことになります。(各自治体によって提出資料等に違いがある可能性もあるため、お近くの自治体窓口で確認をお願いします)


ちなみに障害者ではなく、この制度に初めて申請をする私の場合には下記のモノを持参すれば大丈夫でした。

申請に必要なモノ

上表②の所定書式による病院の「意見書(診断書)
上表③の「健康保険証
上表④の「マイナンバーカード(顔写真なしの場合は+運転免許証など)」
上表⑧の「印鑑

⒉〜⒋は特に何の準備も必要ないかとは思いますが、⒈の「意見書(診断書)」は事前の準備が必要となります。


意見書(診断書)」については、各市区町村の窓口において事前に書式を受け取らなければなりません。


そして、この書式を窓口で受け取った後は、現在自分が通院している主治医に依頼して「意見書(診断書)」を作成して貰うことになるのですが、私の場合は作成して貰うのに3,000円(税別)の費用と1週間もの時間が必要となりました。

恐らく病院によって対応が異なると思われるため、この点は確認しなければなりません。

また、主治医や各自の病状によっては「意見書(診断書)」の作成を断られる場合もあるようです。

私の場合は「自立支援制度に申請したいので、この書類の作成お願いします」と書式を渡したら何の問題もなく引き受けてくれましたが、自立支援医療制度を利用したい旨を事前に主治医に話しをしておいた方が良いのかも知れませんね。

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自立支援医療制度(精神通医医療)の認定経緯

さて、私の場合は1週間後に病院で受け取った「意見書(診断書)」と「健康保険証」「マイナンバーカード」「運転免許証」「印鑑」を持って申請窓口となる保健センターへ再訪しました。

受付窓口で渡される「支給認定申請書」に必要事項を記入すると、身分証明と健康保険証を提示するよう言われ、次に私の収入を確認するからと世帯の課税状況を調べてもよい旨の「同意書」にサインをすることになりました。


それら諸々の手続きを終えて、10分ほど待たされた後に仮証明書となる『申請者控用の用紙』を渡されて手続きは終了です。


ちなみに、この制度の対象となるのは精神的な病で通院している1箇所の病院1箇所の薬局のみとなり、申請の際に指定しなければなりません。例えば歯が痛くなったからといって私が歯医者に行ったとしても、それは通常通りの3割負担となります。

あくまで「精神疾患であり、申請の際に指定した病院と薬局のみが対象」となるので、そこは誤解のないように!

また、病院と薬局についても「指定医療機関」の中から指定しなければなりませんが、基本的に多くの病院が指定されているようでして、私の場合も通っている病院及び薬局ともに指定医療機関に指定されていたので、何の問題もなく手続きは進みました。


もっと審査やら面談やら何やらで面倒くさい申請なのだと思っていましたが、病院の意見書(診断書)さえあれば単に収入等に伴う『1ヶ月の自己負担額上限』を決める程度の手続きなのかな?という感じで終了です。

窓口の担当者からは「正式な証明書の発行までには約1ヶ月半かかります。その間は「仮証明書となる申請者控用の用紙で病院は対応してくれますよ」との説明がありました。

現在の私は、仮証明書となる「申請者控用の用紙」を病院に提出することで病院及び薬局の支払いが1割負担となり、月の上限額が1万円となっています!

毎月、どれだけ精神疾患の通院で病院に行こうとも、どれだけその病院の処方箋で薬が処方されようとも1万円以上の費用がかからないという安心感は、本当に経済的不安を取り除いてくれるという意味においては助かっています。ありがたい限りです。


認定された証となる「証明書」については、1ヶ月ほど後に自治体から直接、病院へ郵送されます。

私の場合も、病院から「証明書」を手渡しされました。ちなみに「証明書」の有効期限は最長で1年となるので、有効期間を継続する方は毎年の申請が必要となるようです。

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まとめ

さて、ここまで「自立支援医療制度(精神通院医療)について、実際に申請して利用した私の経験談を紹介!」なんてタイトルで、うつ病になった私が治療費等を軽減するために使った制度をご紹介して参りましたが、いかがだったでしょうか?

まさか自分が精神疾患を患うなんて夢にも思っていませんでしたが、人生は本当に何が起こるかわからなものですね…

それでも、こうした救済制度があることによって、金銭的負担を和らげてくれることは病状回復にとっても非常に良いことなのだと感じました。


これまでは「なんだよこの高い税金は!」とか「税金のために働いているんじゃないぞ!」とか、サラリーマン時代は色々と文句を言うことも多かったわけですが、こうして“困ったときに社会が助けてくれる”ことを経験すると、そうした考えが変わってくるのだと思います。


これからはちゃんと「勤労の義務」と「納税の義務」を果たせる人間に戻りたい!こんな病に負けてられない!そう願いながら日々、一生懸命生きてみようと考えています。